社会人3年目が英字新聞を読み解きながら2018年中に100万円貯金を目指すブログ

世界の英字メディアを読みながら、カナダ旅行の資金100万円貯金に向かって突き進む、カナダと銃を愛する社会人3年目のブログです。

Donation to Taiwan Falsely Sent to Korea? Bad!

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Two days ago, a tweet containing full of bogus information was posted on Twitter regarding the recent earthquake in Taiwan.

Although the original tweet was deleted and is no longer available, I wrote an article about that tweet.

yyz095.hatenablog.com

Also, some Twitter users kept the screenshot of the tweet.

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As you can see, the user (@twinkle_horse) insisted that some TV channels-oriented donations and charity organisations are associated with Koreans (both the North and South) and they secretly and viciously transfer the donation to them.

Therefore, people should not donate money through those channels and organisations, the user says.

If that is true, this is a huge problem beyond description.

However, this tweet and the user's contentions are FAKE.

BuzzFeed News checked the authenticity of this tweet and asked the channels and organisations who are "designated" as "associated with the Koreans" whether the claims made in the tweets are true or false.

www.buzzfeed.com

いずれも事実関係を否定。その一つである認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」は8日、BuzzFeed Newsの取材に、法的措置を検討していることを明かした。

All the organisations denied any factual connections. Peace Winds Japan, one of the entities referr'd in the tweet, told BuzzFeed News that they are planning a legal action. 

Think twice before retweeting or favourting this tweet and believing that your moneys will be falsely sent to the vicious North Korean regime or some anti-Japanese sentimented South Koreans.

Do you really believe this crap?

Well, were it true, how come the police or PISA (公安調査庁) or the Ministry of Justice wouldn't crack down on the network rumoured by this user? The user failed to show any evidence that substantiates his claim.

I'm sure many users would have doubted the authenticity of the tweet as well, but it still remains as the fact that this tweet dispersed false information and scathed the charity organisations.

In 2011, when Japan was struck with the huge earthquake, uncountable amount of false information spread across the Internet. What have we learned thus far? Nothing?

It is time to show no mercy to those who spread lies and bogus information that may be falsely recognised as truth. The users like this one thrive on the indulgence of society. It must be shown that false information is not subject to mercy.

なぜ募金のデマがまかり通ったのか:ネットのウソに騙されない2つの方法

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台湾での地震に関して、こんなツイートがバズりました。

一歩立ち止まって考えれば、真贋がわかりそうなツイートなのですが、6万3千件もリツイートされてしまいました。

なお、ピースウインズは投稿者に対し、法的措置も検討しているそうです。

www.buzzfeed.com

大西さんは、Twitterの投稿者に対して「法的措置を検討している」と明かし、「まずは弁護士に相談します」と語った。

 2011年の東日本大震災の時から、震災をダシにしたデマや真偽不明の情報がネットに出回ることはありましたが、果たしてどれだけの人がデマに注意しなくてはいけないと学んだのでしょうか。

 

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デマにひっかからない、ネットのウソに騙されない方法はたった2つです。

①疑う

話題の出来事や有名人に関する情報、とくにキャッチーな情報や上手い話は、まず疑うことが大切です。

「これ本当かな?」

その上で、報道機関など信用できる情報源が報じた場合になって初めて信じるべきなのです。

新聞やTV、週刊誌を「マスゴミ」と信用しない向きもありますが、少なくともネットの真偽不明の情報ほど彼らは「ゴミ」ではありません。

②出典(ソース)を確認する

大学でレポートの書き方を学んだ方なら一度は聞いたことがあるはずです。

出典、つまり情報がどの媒体から来ているのかを確認しましょう。

たいてい、今回問題となったような類のツイートは出典が書いてありません。

出典があったとしても、ネットのまとめなど信憑性ゼロの情報だったりします。

まずは情報源を確認しましょう。

 

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たったこの2つをわきまえるだけです!

DEVGRUとデルタはどう違うのか:米国最強の特殊部隊を読む A Deep Look at the US' Most Elite Special Ops Units

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手元キャッシュの流動性が高まりました。

先月の現金消費量が予想より少なく、今月分のお賃金の手取りの残りに足すことが出来ました。

来年からの100万円貯金の土台は完成した様です。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

アメリカ軍最強の特殊部隊と言えば、DEVGRUこと米海軍特殊作戦開発群(Naval Special Warfare Development Group)と、CAGまたはデルタフォースこと第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊(1st Special Forces Operational Detachment Delta)を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

DEVGRUは2011年のオサマ・ビン=ラディン殺害作戦(ネプチューン・スピア作戦)に参加。その後、作戦に参加したDEVGRU隊員の手記が出版されたり、映画『ゼロ・ダーク・サーティ』にDEVGRUが登場したりと、脚光を浴びることになりました。

アメリカ最強の特殊戦闘部隊が「国家の敵」を倒すまで NO EASY DAY

アメリカ最強の特殊戦闘部隊が「国家の敵」を倒すまで NO EASY DAY

 

CAG(デルタ)は1993年のソマリアモガディシュでの戦闘に参加。この戦闘は後に『ブラックホーク・ダウン』として映画化されました。また、CAGはイラク戦争において、サダム・フセインの捕獲やアブ・ムサブ・アル=ザルカウィ*1の追跡にも参加しました。

いずれの部隊も非常にOp-Sec(Operational Security、作戦機密性)が高く、現役・退役関係なく隊員が素顔を晒すことはあまりありません。

そんな2つのエリート部隊ですが、何がどう違うのでしょうか?

『ビジネス・インサイダー』と『ソフレプ(SofRep)』の記事を元に見てまいりましょう。

www.businessinsider.com

sofrep.com

◇部隊のカルチャー

DEVGRU

DEVGRUはかつて、米海軍特殊部隊・SEALの一部隊でした。彼らは当時、SEAL Team 6と呼ばれていましたが、後にDEVGRUとして独立。DEVGRUは隊員の選抜をSEALのみから行っています。よって、DEVGRUにはSEALの経験を持った隊員だけが集うため、自然とSEALのカルチャーが養成されています。

CAG

一方、CAGは陸軍の特殊部隊の一つであり、隊員の募集・選抜は陸軍のみならず米軍全体から行っています(DEVGRUからの応募者もいたそうです)。ただ、過酷な選抜過程を乗り切れるだけの能力を有する兵士はそう多くなく、CAG隊員の多くは米陸軍の特殊部隊である、第75レンジャー連隊(75th Ranger Regiment)や陸軍特殊部隊(Green Beret)で構成されています。

◇選抜過程

DEVGRU

DEVGRUの選抜過程は、「レビュー」と「グリーン・チーム」の2つのパートに分けられます。「レビュー」では、DEVGRUに志願したSEAL隊員のプロフィールがDEVGRU隊員に公開され、どの隊員がDEVGRUにふさわしいかを決定します。

「レビュー」を通過したSEAL隊員は、6か月にわたる訓練課程のため、「グリーン・チーム」に配属されます。ここでSEAL隊員は肉体面や精神面、技術面などを精査されます。およそ半数が脱落し、合格者は晴れてDEVGRU隊員になり、脱落者は元のSEALの所属チームに戻ります(DEVGRU不合格=SEAL除隊、というわけではありません)。

CAG

CAGの選抜は1年に2度、1か月間にわたって行われます。場所はアパラチア山脈のどこかです。候補者は第75レンジャー連隊員や陸軍特殊部隊員が多いですが、州兵(National Guard)や沿岸警備隊(Coast Guard)からも参加します。

レンジャー隊員やSF隊員には実戦経験豊富な人材が多く、射撃技術を始めきわめて優秀な兵士が粒ぞろいですが、それでもCAGの選抜過程では90%が脱落します。選抜過程のトレーニングやテストをクリアするだけでなく、試験官によるレビューや面接も行われるため、ただ肉体的に優れていればクリアできる、というものではありません。

選抜過程をクリアした候補者は、続けて6か月にわたる隊員訓練コース(OTC、Operator Training Course)を受講します。このコースも当然甘いものではなく、選抜過程合格者でも合格者数は60~70%ほどです。このコースをクリアすれば、見事CAG隊員となるわけです。

◇作戦遂行能力

DEVGRU

DEVGRUの主要任務は対テロリズム、人質救出、直接行動作戦、拡散阻止などです。もともとSEALという部隊名自体、SEa(海)、Air(空)、Land(陸)から成り立っているため、特定の領域だけに特化した部隊、というわけではありません。

しかし、DEVGRUを含むSEALsは海軍の特殊部隊であるため、海上での作戦をCAGよりも得意としています。2009年のソマリアでのフィリップス船長救出作戦にDEVGRUが出動したのも、彼らの専門が海上戦闘であるためでした。

CAG

CAGの主要任務も対テロリズムは人質救出などで、DEVGRUと大きな違いはありません。ただ、SEAL隊員と異なりCAG隊員は歩兵としてのキャリアを積んでいるため、歩兵としての能力が要求される場面ではCAG隊員の方がDEVGRUの一歩先を行くようです。

◇メディアへの露出・作戦機密性

DEVGRU

DEVGRUを含むSEAL隊員は比較的メディアへの露出が多いです。上述の『ゼロ・ダーク・サーティ』ではDEVGRU隊員が描かれ、役者の訓練にも元SEAL隊員が参加しました。DEVGRU隊員による出版物も、上述のマーク・オーウェン(本名:マット・ビゾネット)による手記や、ハワード・E・ワーズディンによる書籍があります。

NO HERO アメリカ海軍特殊部隊の掟

NO HERO アメリカ海軍特殊部隊の掟

 
ビン・ラディン暗殺!  極秘特殊部隊シール・チーム・シックス あるエリート・スナイパーの告白

ビン・ラディン暗殺! 極秘特殊部隊シール・チーム・シックス あるエリート・スナイパーの告白

 

DEVGRUに限らず言えば、SEALチーム3のクリス・カイルも手記を出版しており、クリント・イーストウッド監督が『アメリカン・スナイパー』として映画化しています。

アメリカン・スナイパー (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

アメリカン・スナイパー (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

また、2012年の映画『ネイビー・シールズ(Act of Valor)』には現役のSEAL隊員が出演し、実際に戦場で運用している兵器や装備を披露しています。

また、SEALs史上最悪の失敗と呼ばれる、レッドウィング作戦に参加したマーカス・ラトレル(チーム10)も自伝を出しており、後にマーク・ウォールバーグ主演の映画『ローン・サバイバー』にもなっています。

アフガン、たった一人の生還 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

アフガン、たった一人の生還 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

 
CAG

CAGはDEVGRUやSEALsと異なり、非常に秘匿性の高い部隊となっています。現役だけでなく元隊員がメディアに出ることはめったになく、筆者が調べた限りではCAG隊員が書いた書籍は存在しません(ただ、ジャーナリストなどが書いた書籍に匿名で証言をしている可能性はあります)。

ビジネス・インサイダーの記事においても、CAG隊員は匿名を条件としています。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

特殊部隊は軍隊の中でも、特に秘匿性が高い存在です。

日本の自衛隊でも、特殊作戦群は隊員の名前や階級、装備はいっさい明らかにされておらず、閲覧式にも覆面を被って出席しています。

他にも、フランス国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)の隊員も常時覆面を着用しており、彼らの素性はよく分かっていません。

彼らの能力が明らかになれば、敵対勢力は対策を取りやすくなりますし、隊員への報復も可能になります。

彼らの任務自体も、後になってから明らかにされることが多いです。

そんな特殊部隊の世界でも、特に能力が高いとされるDEVGRUとCAG。

少しでもお分かり頂けたらば幸いです。

*1:アルカイダ指導者のひとり。日本人3名の誘拐や、国際連合ホテルの爆破などイラク新政権と駐留多国籍軍に対する抵抗活動を主導していた。

2017年の10大ニュース AP通信チョイス: Associated Press' Top 10 News of 2017

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100万円貯金を目標としている筆者ですが、ここ数日にかけて無駄な出費を繰り返してしまっています。

今月も赤字だァ…

Son of a bitch!

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

AP通信の編集部が選ぶ2017年の10大ニュースが発表されました。

◇Editor's Top 10 Stories of 2017

apnews.com

①セクハラ疑惑

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有名人(主に男性)による女性へのセクハラ疑惑は昔からありましたが、今年は数多くの被害者が声を上げました。ハービー・ワインスタイン、ビリー・オーライリー、マット・ラウラー、チャーリー・ローズ、また複数のアメリカ議会議員が過去のセクハラ疑惑を告発されました。

②トランプ・ファーストの年

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就任式に集まった聴衆の数を始め、数えきれないほどの騒動を引き起こしてきたトランプ大統領。支持率は史上最低レベルですが、支持基盤は堅く、またツイッターを通じて世界中を引っ掻き回しました。

③ラスベガス銃撃事件

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ラスベガスにおいて、64歳の男が大量の銃器を集め、コンサートに来ていた聴衆に向かって発砲。58人の命が奪われました。犯行の動機は現在に至るまで、明らかになっていません。

④ハリケーン襲来

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4週間かけて、ハービー、イルマ、そしてマリアの3つのハリケーンテキサス州フロリダ州プエルトリコカリブ海諸国に襲来。うち、ハービーはテキサス州で80人以上の死者を引き起こし、被害総額は1500億米ドルに到達。マリアはプエルトリコで20万戸以上の家を破壊し、長期間にわたる停電を引き起こしました。

北朝鮮

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北朝鮮トランプ大統領を「老いぼれ(dotard)」と、トランプ大統領は金総書記を「リトル・ロケットマン(Little Rocket Man)」と非難。言葉の応酬だけですめば良かったのですが、米国と北朝鮮の対立は深刻なものとなりました。北朝鮮は水爆実験や、米国本土に到達する大陸間弾道ミサイルを開発。緊張状態はおさまる様子を見せません。

⑥ロシアゲート問題

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トランプ政権とロシアの繋がりをめぐるFBIの捜査に対し、トランプ大統領はFBI長官を解任。しかし後任のロバート・ミューラー特別検察官率いる捜査班は、ロシアゲート疑惑に関わったとして政権の複数人物を検挙。捜査班は、トランプ大統領の選挙チーフであるポール・マナフォートや、元国家安全保障問題補佐官のマイケル・フリンなどを含む4名を告発しました。

オバマケア

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オバマケアの廃案を目指していたトランプ大統領でしたが、議会において共和党は廃案に失敗。共和党の重鎮議員、ジョン・マケインが廃案反対票を投じたのも大きなニュースとなりました。しかし、オバマケア廃案をあくまでも政権の前提とするトランプ政権下で、今後オバマケアがどうなるのかは不明です。

⑧税制改革

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共和党民主党の票を一票も受けることなく、大企業減税を含む大規模な税制改革法案を議会で通過させました。トランプ大統領は経済の活性化をメリットとして挙げていますが、国家予算の不足や大勢のアメリカ国民の保険に悪影響をもたらす可能性があるとの批判もあります。

⑨世界規模のテロリズム

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新年早々、トルコのイスタンブールで銃撃事件が発生。39人が命を落としました。また、有名歌手のアリアナ・グランデのライブ会場(マンチェスター)やニューヨーク、バルセロナでもテロが発生。10月には、ソマリアで500人が死亡する事件が発生。11月にはエジプトのモスクで300人が死亡しました。この他にも数えきれないほどテロ事件が発生した年でもありました。

⑩ダーイシュ(ISIL)

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長い戦いの末、イラクのモスル、またダーイシュが首都と宣言するシリアのラッカが陥落。ダーイシュの組織的機能は失われましたが、エジプトやアフガニスタンに逃れた残党は現在に至るまで活動を続けています。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

以上、AP通信が選ぶ2017年10大ニュースでした。

エルサレムに関する米紙を読む:Reading "Next Year in Jerusalem"

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2017年も最終週に突入しました(突入の写真をアップしているのはそのため)。

クリスマス、いかがお過ごしでしょうか?

筆者は従弟が受験する国立大学の英語の入試問題を見てびっくりしたところです。高校生にやらせるのには難しい和文英訳がありまして。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

さて、エルサレム情勢に関して動きがありました。

グアテマラが、大使館をテルアビブからエルサレムに移転すると発表しました。

apnews.com

thehill.com

www.haaretz.com

前回取り上げた、タイムズ・オブ・イスラエルの報道とは異なり、本件はAP通信、ザ・ヒル、ハアレツと3件のメディアで確認していますので、グアテマラの大使館移転は確実なようです。

AP通信の報道を読み解いてみましょう。

Guatemala’s president announced on Christmas Eve that the Central American country will move its embassy in Israel to Jerusalem, becoming the first nation to follow the lead of U.S. President Donald Trump in ordering the change.

グアテマラの大統領はクリスマス・イヴに、中央アメリカ諸国は大使館をエルサレムに移転すると発表した。ドナルド・トランプ大統領の決定に追随する初の国となる。

グアテマラは、先日の国連総会での、米国によるエルサレム首都承認を非難する決議に反対票を投じた9カ国のひとつです。

トランプ大統領は大使館移転の時期については具体的な時期を示しておらず、グアテマラのジミー・モラレス大統領も同じくいつ大使館を移転するのかについては言及していません。

現在、エルサレムに大使館を置く国はありませんが、チェコ共和国も移転を検討しているとのことです(以下の過去記事でも書きました)。

yyz095.hatenablog.com

現在、イスラエルは東西エルサレム全域を自国の首都であると主張しています。1967年に6日間戦争の結果、イスラエルは東エルサレムを占領下に置いており、東エルサレムにはユダヤ教イスラム教、そしてキリスト教にとっての聖地が存在します。世界各国は、エルサレムの帰属についてはイスラエルパレスチナの交渉により決定されるべきである、とのスタンスをとっています。

パレスチナ人による抗議活動は収まるところを知らず、現在に至るまで12人が死亡しています。

国連総会の決議案は、アメリカによるエルサレムの首都承認を「無効なものとする(null and void)」としており、128カ国が賛成、9カ国が反対、35カ国が棄権しました。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

今回の国連決議に関する、ウォール・ストリート・ジャーナルの社説を読んでみましょう。

エルサレムでの来年:国連は反米、反イスラエルの正体を見せた(Next Year in Jerusalem: The U.N. reveals the depth of its anti-U.S., anti-Israel politics.)

www.wsj.com

トランプ大統領エルサレムイスラエルの首都と承認する公約を達成したとき、基本的には何も変わっておらず、エルサレムはあくまでもイスラエルの首都である、との主張から社説は始まります。

Likewise for the United Nations’ vote Thursday to condemn the U.S. for the move. It changes nothing, because the U.N. doesn’t get to decide which capitals America recognizes and where it puts its embassies. But the resolution is a reminder of how deep anti-American and anti-Israel sentiment runs at Turtle Bay.

木曜日の国連における、アメリカに対する投票も同じである。国連にはアメリカがどこを首都と認め大使館を置くかについて決める権利はない。しかし決議案は、国連における反米そして反イスラエル感情の深さを詳らかにするものであった。

決議案に反対票を投じたのは、グアテマラホンジュラストーゴナウル、パラウ、ミクロネシアマーシャル諸島の7カ国とアメリカ、そしてイスラエルであり、35カ国が棄権(カナダとチェコ共和国を含む)。しかし128カ国は決議案に賛成した。その中にはイギリス、フランス、日本、ドイツが含まれ、イラン、ロシア、中国、北朝鮮もアメリカを非難した、と社説は指摘します。

The question is what comes next. Before the measure passed, Nikki Haley, the U.S. Ambassador to the U.N., delivered a speech reminiscent of Daniel Patrick Moynihan’s rebuttal in 1975 when he was the American Ambassador and the U.N. passed a resolution declaring Zionism a form of racism.

問題は、次に何が来るのかだ。決議案通過の前に、国連大使のニッキー・ヘイリーは、1975年に国連がシオニズムを人種差別のひとつの形であると宣言する決議案を通過させた時に、ダニエル・パトリック・モイナハン米国連大使(当時)が行った反論に似たスピーチを行った。

ヘイリー大使は「(この投票を)我々は記憶する」「国連に対し世界最大の国連納付金を支払うように米国が要求されたり、米国の影響力に便乗しようとした時にだ」と述べた。トランプ大統領は閣僚会合で、米国に反対した国への支援を打ち切ることで大金を節約できる、とも述べた、と社説は続けます。

These are welcome reminders to an assembly that has long been an embarrassment to its founding principles. Ms. Haley was joined in her reaction to this insult by some members of Congress. Sen. Marco Rubio (R., Fla.) also said the U.S. ought to reconsider the money the U.S. pays to keep the U.N. going.

創設時の原理原則に悖る恥ずべき行いを続けてきた国連総会への良いリマインダーである。ヘイリー国連大使には議会議員も賛同した。マルコ・ルビオ上院議員は、アメリカの国連納付金額を再考すべきであると述べている。

アメリカを裏切った同盟国に対しトランプ政権はハッキリとメンチを切るべきで、国連への参加はアメリカの国益の為に他ならない、と社説は国連への非難を続けます。

アメリカが国連を監視しなくては、国連はパレスチナとその賛同者が好き放題にする場になってしまい、アメリカやイスラエルへの非難の大合唱が起こるだろう、とします。深刻な人権侵害を繰り返す国々からの非難にも関わらず、イスラエルが国連に残留するのはそのためである、と社説は指摘します。

The best way for America to show the hollowness of this U.N. stunt is by proceeding with its plans to build an Embassy in Jerusalem—and demonstrate to the U.N. that America is one nation that stands by its friends.

アメリカが国連の空虚さを詳らかにする最大の方法は、大使館のエルサレム移転である。そしてアメリカは友好国の共にあると国連に示すことである。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

先週末のNHKニュース7はこの国連決議案が通過した際に、ABCニュースを引用し、「トランプ政権の決定が非難を浴びた」と報道しました。 

しかし、ABCニュースだけがアメリカの報道機関ではありません。

このWSJの社説の様に、トランプ政権の決定を支持するメディアも存在します。

どうか様々な報道に目を向けてみてください。

NHK朝日新聞、読売新聞だけを読んでいては国際情勢を読み間違えますよ。

2017年を象徴する17のニュース

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2017年のほぼ終わりになりました。

筆者にとっては波動の一年でした。転職やらなんやらと…。最初はつらいと思ったことも、じっと耐えて、動くべき時に動けば、良い方向に進むのだと学んだ1年でもあります。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

CBSニュースが、こんな記事をアップしていました。

◇2017年を象徴する17のニュース(17 stories that defined 2017)

www.cbsnews.com

それでは、見てまいりましょう。

ドナルド・トランプ大統領のツイート

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トランプ大統領は選挙戦の当時からツイッターを積極的に活用し、メッセージを発信してきました。これは大統領就任後も収まることはありませんでした。

北朝鮮金正恩主席に対する攻撃的なツイートだけでなく、ワシントン・ポストニューヨーク・タイムズ、CNNなど自身に批判的なメディア、民主党議員、外国の政治家も攻撃の対象となりました。

突然の政策変更をツイッターで表明したり、極右団体・反ムスリム団体のツイートをリツイートしたりと、まさにツイッターで世界を混乱させました。

②女性たちの行進

トランプ大統領の就任後、アメリカの首都、ワシントンDCでは何千もの女性が行進を行いました。

③ハービー・ワインスタインのセクハラ疑惑と「#MeToo」運動

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ハリウッドの大物プロデューサー、ハービー・ワインスタイン氏によるセクハラ疑惑が報道され、被害を受けたハリウッド女優などが声をあげました。

この動きは芸能界に留まらず、職場での男性から女性に対するセクハラ行為などの告発にもつながり、ツイッターなどSNSでは「#MeToo」というハッシュタグをつけ、自身が受けた被害を訴える人々も現れました。

日本においても、元電通社員の某ライターが電通所属時代のセクハラについてのツイートをしたのがきっかけで、「#MeToo」運動が盛り上がり始めています。

④ハリケーン「ハービー」、「イルマ」、「マリア」

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アメリカ南部を3つのハリケーンが襲いました。

「ハービー」、「イルマ」、そして「マリア」の3つのハリケーンは連続してアメリカ本土やカリブ海諸国を襲い、9月にマリアがプエルトリコに上陸した時には米国本土で大規模な停電が発生。甚大な被害をもたらしました

⑤ロシアゲート捜査

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2016年の米大統領選挙に、ロシアが何らかの形で関与をしたとして米国の捜査機関が捜査を行っています。

トランプ政権がその主な捜査対象であり、マイケル・フリン国家安全保障問題担当補佐官の辞任や捜査の陣頭指揮をとっていたジェームズ・コミーFBI長官の突然の解任など、疑惑に疑惑が重なる状況が続きました。現在はロバート・ミュラー特別検察官率いるチームが捜査を行っています。

⑥ジェームズ・コミー長官の解任と証言

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ロシアとトランプ政権の関与を捜査していたジェームズ・コミー長官が5月に突如、FBI長官職を解任されました。

コミー長官はトランプ大統領との会話のメモをリーク。トランプ大統領が捜査妨害を行ったのではないかと話題になりました。

コミー長官は最終的に議会での公聴会に出席。トランプ大統領が捜査を妨害したという決定的な証拠こそ出なかったものの、トランプ大統領とのやりとりが非常に危ういものであり、コミー長官はメモを残すなど、後味の悪い公聴会となりました。

ホワイトハウスの採用(Hiring)と解雇(Firing)

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トランプ政権発足後の人事の不安定さは、マイケル・フリン国家安全保障問題補佐官の辞任だけに留まりませんでした。

5月には、上述のジェームズ・コミー長官の解任。

7月には広報官としてアンソニー・スカラムッチ氏が任命され、ショーン・スパイサー広報官やラインス・プリーバス首席補佐官がホワイトハウスを去りました。スカラムッチ氏もすぐに広報官の職を辞しました。なお、首席補佐官にはジョン・ケリー国土安全保障省長官が就任しました。

また、トランプ政権下でさまざまな戦略を担当してきたスティーブ・バノンが8月には辞任。9月にはトム・プライス保健省長官が辞任。最近でも、オマロサ・ニューマン連絡官が辞任しました。

一時にはレックス・ティラーソン国務長官の辞任もうわさされ、後任に米国連大使のニッキー・ヘイリーが就任するのでは、という噂も流れました。

⑧日食

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アメリカで大規模な日食が観測され、オレゴンからサウスカロライナ州まで、多くの人々が空を見上げました。

シャーロッツビルの暴動

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8月に、バージニア州シャーロッツビルでネオナチグループと白人至上主義者が、バージニア大学構内のロバート・リー将軍銅像の撤去に抗議し集会を行いました。

カウンタープロテスト側との衝突も始まり、警察が介入し事態の鎮圧を図りましたが、群衆に車両が突っ込み、カウンタープロテスト側に参加していた女性が死亡するという痛ましい事件が起きました。

この事件に対するトランプ大統領の反応の遅さも非難されました。

NFLプレーヤー、国歌演奏中に跪く

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アメリカン・フットボールの国歌演奏中に、選手やコーチらが起立せず、跪くという事件が発生。これにトランプ大統領やペンス副大統領が強く反発しました。

北朝鮮との緊張

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北朝鮮は今年に入ってから23発のミサイルを発射。弾道ミサイルの発射実験は回数を重ねるたびに性能が上がり、最新型と目される「火星15型」はワシントンDCを含む米本土すべてを射程圏内に収めています。

「すべての選択肢がテーブル上にある」と、軍事的オプションも辞さない姿勢を見せるトランプ政権と、国連の経済制裁と非難決議に反しミサイルを撃つ北朝鮮国務省国防総省はあくまでも外交的手段による事態解決を目指していますが、果たして…。

⑫ラスベガスとサザーランド・スプリングスでの銃撃事件

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10月1日、ネバダ州ラスベガスで大規模な銃乱射事件が発生。セミオートライフルで武装した犯人はホテルの部屋から群衆に向かって発砲し、58名が死亡するという大事件が起きました。

そのわずか35日後、こんどはテキサス州サザーランド・スプリングスの境界で銃撃事件が発生。26人が死亡しました。こちらは、犯人が精神異常を理由に空軍を除隊させられているのにも関わらず国防総省やFBIに情報が報告されておらず、銃規制を含めた様々な議論をひきおこしました。

⑬世界でのテロ事件

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6月にイギリスのロンドンブリッジ付近で車が歩行者に突っ込みました。その数日後にも、モスクから出てくる人々に車が突っ込む事件が発生。

8月にはスペインのバルセロナで車が群衆に突っ込み、16人が死亡。

10月にはアメリカのニューヨークでトラックが暴走し8人が死亡。

更に、5月にはイギリスのマンチェスターでの米歌手アリアナ・グランデのコンサート中、自爆テロが発生。22人の人々が命を落としました。

トランプ大統領の入国禁止措置

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トランプ大統領は就任後まもなく、イランやイラクリビアなどムスリム諸国からの入国禁止令を大統領権限を以って発動しました。空港には、足止めをくらった人々や入国禁止措置に反対するデモ隊が押し掛け混乱が発生。

禁止措置は大統領府が発動→裁判所が無効化、という流れが何度か繰り返され、現在発令されている入国禁止措置では、チャド、イラン、リビア、シリア、ソマリア、イエメン、北朝鮮ベネズエラからの入国が禁止されているとのことです。

⑮保険制度・税制改革

f:id:YYZ095:20171223025248j:plainトランプ大統領共和党は、Affordable Care Act、いわゆるオバマケアの廃止を目指し議会を動かそうとしました。

しかし、共和党重鎮のジョン・マケイン議員が廃案に反対したため、オバマケア廃案はなりませんでした。

一方、年末には共和党が上院下院で税制改革法案を提出。税制改革案は富裕層の減税だと民主党から厳しい批判を浴びましたが、トランプ大統領は反対を押し切り、税制改革法案をクリスマス前に成立させました。

アラバマ州上院議員選挙

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共和党が長年勢力を保っていたレッド・ステーツの一つ、アラバマ州上院議員選挙が行われました。

共和党の候補者、ロイ・ムーアは7人以上の女性に対する性的嫌がらせを行っていたとされ、一時は共和党内からもムーア氏の立候補取消を求める声も上がりました。

最終的に、選挙は民主党ダグ・ジョーンズが勝利。

フェイクニュース

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偽の情報を流すニュースメディアがインターネット上を中心に氾濫しました。これらの根拠のないニュースを「フェイクニュース」と呼んでいたのですが、トランプ大統領は、自身に対し批判的な(特にCNN)を「フェイクニュース」と呼び記者会見の場で記者を攻撃するなどしました。

トランプ大統領は実際、FOX系列のニュースにしか直接登場は基本的にしておらず、「メディアはアメリカ国民の敵だ」とまで豪語しています。

 

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いかがでしたでしょうか。

2017年を象徴するニュースは何だろうか?と考えてみるのも面白いかもしれませんよ。

トランプは北朝鮮と核戦争をするのか?

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中国による韓国への嫌がらせが止まりません。

今度は中国の漁船団が韓国の巡視船を取り囲み、韓国側が銃撃で応戦する事件がありました。

sofrep.com

韓国の排他的経済水域で違法漁業を行っていた40隻以上の中国漁船団に退去命令を出していた韓国沿岸警備隊の巡視船が逆に取り囲まれ、沿岸警備隊が発砲。M-60機関銃を180発、アサルトライフルを70発発射したとのことです。

中国漁船団による韓国EEZでの違法操業は今に始まった話ではありませんが、先般に中国軍戦闘機が韓国の防空識別圏ADIZ)に侵入するなど、中国による韓国に対するハラスメントが加速してゆきそうな感じがします。

www.newsweek.com

 

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12月15日付のシカゴ・トリビューン紙に、こんなコラムが寄せられました。

◇トランプは北朝鮮と核戦争をするのか?

www.chicagotribune.com

寄稿者はトリビューン紙の編集委員、スティーブ・チャップマン氏。

それでは、見てまいりましょう。

Given the improbable events of the past two years, it is almost impossible for anything to happen that would really surprise the American people. They could, however, wake up any morning to a horrific shock: mushroom clouds billowing on the Korean Peninsula.

過去2年間の異常な出来事を念頭においても、アメリカ市民を心底驚かせる様な出来事はまず起こりえないだろう。しかし、ある朝、その恐怖は現実のものとなるかもしれない:朝鮮半島に立ち込めるキノコ雲だ。

トランプ政権は北朝鮮との開戦を何度も示唆してきたが、あまりにもその頻度が多いので、特段注目を集めておらず、トランプ大統領の空威張りであると人々は思っているだろう、とチャップマン氏は書きます。「しかし無鉄砲な発言が更に無鉄砲な行動を引き起こすこともある」、とチャップマン氏は警告します。

8月には、トランプ大統領北朝鮮に対し、これ以上の挑発行為は「世界が見たことのない炎と怒りに直面する」と警告しましたが、北朝鮮は核実験やミサイル発射を続行しました。

ワシントンでは先制攻撃を懸念する声も上がっています。国家安全保障補佐官のハーバート・マクマスター陸軍中将は、北朝鮮に残された選択肢は核放棄であり、「時間はもうない」と発言しています。また、前国家情報長官のデニス・ブレアも、北朝鮮が太平洋でミサイル実験を行った場合は、大規模な空爆とミサイル攻撃を北朝鮮に対し実施するべきだとしています。

また、リンゼイ・グラハム共和党上院議員(サウス・カロライナ州)は軍事的選択肢の行使も示唆しており、「トランプ大統領は、金正恩がアメリカをミサイルで攻撃できる能力を持たせるつもりはないだろう」と『The Atlantic』のインタビューに答えています。

The prospect of war with North Korea appears to be far greater than most Americans realize. The administration has done very little to make the case for a preemptive attack or to prepare the public for the ghastly consequences that would probably follow.

アメリカ人が考える以上に北朝鮮との戦争の見込みは高い。トランプ政権は先制攻撃や戦争の余波についてきちんと準備をしていない。

北朝鮮は数千の砲をソウルとキャンプ・ハンフレイズ米軍基地に向けており、通常戦争(核兵器を使わない戦争)が始まった場合、1日に2万人が死亡すると国防総省は推定しています。

通常戦争が核戦争にエスカレートする恐れもあります。北朝鮮はおよそ60の核弾頭を保有しているとされており、先制攻撃を仕掛けたとしても、すべての弾頭を破壊できる確率は低く、韓国だけでなく、日本やアメリカも戦争の被害を被る可能性がある、とチャップマン氏は指摘します。

McMaster has somehow convinced himself that our possession of a huge nuclear arsenal can’t prevent North Korea from using its small nuclear arsenal. How would “classical deterrence theory,” he asked, apply to “a regime that engages in unspeakable brutality against its own people” and “poses a continuous threat to its neighbors” and possibly the U.S.?

マクマスター中将はアメリカの核兵器では北朝鮮を抑止できないとしている。「伝統的抑止論」が、「自国民を過酷に扱い」、「周辺諸国(そしてアメリカ)に脅威をもたらす」国家に適用できるのだろうか?

しかし歴史を振り返れば、ソ連や中国など、米国や米国の同盟国に核攻撃を仕掛けるような国家は反撃をうけ瞬く間に消滅するだろうと考え、「抑止」が成立した例もあります。

北朝鮮が核ミサイルを発射するとすれば、北朝鮮が奇襲攻撃を受けた場合であり、金正恩はけして自滅するような指導者ではありません。

タカ派は、北朝鮮核兵器などを用いて韓国に北朝鮮主導の半島統一を試みるシナリオを考えている、とチャップマン氏は指摘。遠くの同盟国を救うために、アメリカ大統領がロサンジェルスやワシントンを放射能で壊滅させるだろうか?と疑義を呈します。

But for Kim, the risk of being wrong on that gamble would be annihilation. And if we want to remove any doubts in his mind, we could turn over some of our nukes to the South Korean government — which would have every reason to retaliate.

しかし金正恩にとっては、この手の賭けでしくじれば破滅的結果を迎えるものである。彼の疑念を解消するには、反撃するだけの十分な理由をもつ韓国に核を譲渡することも可能だ。

グラハム議員は戦争のコストを理解しているが、彼は「この戦争の終わり方を見失ってはいけない。勝つのは我々だ。北朝鮮ではない」としています。これに対し、チャップマン氏は以下の通り指摘し、コラムを締めています。

He forgets the stark truth of the modern age: In a nuclear war, everyone loses.

彼は現代のつらく厳しい事実を忘れている。核戦争では、全員が負けるのだ。

 

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朝鮮半島情勢は良くも悪くもデッドロック状態に陥っています。

韓国は米軍の圧倒的な軍事的支援(武器供与、合同演習など)を受けており、また韓国軍単体の能力も高いため、北朝鮮の貧弱な軍に対しては戦術的優位を保っています。

北朝鮮NBC兵器(核、生物、化学)を保有しており、またソウルを射程に収めた大量の長距離砲やロケット砲をDMZ(非武装地帯)に配備しています。

アメリカとしては、北朝鮮には大した資源もないうえ、朝鮮半島北部への米軍のプレゼンスを中国やロシアが嫌がるため、単独で戦争を仕掛けるメリットがありません。

もちろん、合理性だけでは動かないのが国際政治の常。

何が起こるか予想はつきません。

日本にできることとしては、

◇対外情報収集機関の設立

ミサイル防衛システム(BMD)の充実

の2点でしょう。

1点目に関しては、北朝鮮国内に居住する日本人拉致被害者救出のインテリジェンス収集のため。日本には自衛隊の特殊作戦群をはじめ、米軍のCAG*1やDEVGRU*2に劣らない実力を備えた特殊部隊が存在し、有事の際には北朝鮮に潜入し、拉致被害者の救出などを水面下で行う可能性があります。

しかし、特殊部隊の運用には、十分なインテリジェンスが不可欠*3。で、日本には対外インテリジェンスを収集する機関がありません。自衛隊情報本部(DIH)で北朝鮮の無線を傍受することは可能でしょうが、特殊部隊が実際に作戦を行えるだけのインテリジェンスは、現在明らかになっている情報本部のインテリジェンス能力ではおそらく収集できないでしょう。

特殊部隊のスムースな運用のために、日本も陸上幕僚監部運用支援・情報部別班をベースとした対外情報機関を設立すべきです。

ミサイル防衛システムの充実に関しては、詳しく説明するまでもありません。北朝鮮が発射する弾道ミサイルから日本の領土を防衛する必要があります。

第二次朝鮮戦争は、遠いイラクアフガニスタンでの出来事ではありません。

国会の前で平和だ何だと歌って踊ってなんとかなるものではありませんし、対話でどうにかなるものでもありません。

*1:Combat Application Group、戦闘適用群。「デルタ・フォース」との通称名が有名。米陸軍の対テロリズム特殊部隊で、現在もイエメンやシリアなど中東で秘密作戦に従事している。

*2:Naval Special Warfare Development Group、海軍特殊作戦開発群。米海軍特殊部隊、Navy SEALs内に存在する精鋭部隊で、表向きは戦闘や作戦の研究や技術開発を行うとされているが、実戦にも出動しており、今年1月にはイエメンでの作戦で戦死者を出している。旧名「シール・チーム・6」だが、元DEVGRU隊員マット・ビゾネットの著作を読む限りでは、DEVGRUという呼称もすでに使われていない模様。

*3:2011年のビンラディン殺害ではCIAが主導的に情報を収集し、DEVGRUが作戦を実行した。