社会人3年目が英字新聞を読み解きながら2018年中に100万円貯金を目指すブログ

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エルサレムに関する米紙を読む:Reading "Next Year in Jerusalem"

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2017年も最終週に突入しました(突入の写真をアップしているのはそのため)。

クリスマス、いかがお過ごしでしょうか?

筆者は従弟が受験する国立大学の英語の入試問題を見てびっくりしたところです。高校生にやらせるのには難しい和文英訳がありまして。

 

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さて、エルサレム情勢に関して動きがありました。

グアテマラが、大使館をテルアビブからエルサレムに移転すると発表しました。

apnews.com

thehill.com

www.haaretz.com

前回取り上げた、タイムズ・オブ・イスラエルの報道とは異なり、本件はAP通信、ザ・ヒル、ハアレツと3件のメディアで確認していますので、グアテマラの大使館移転は確実なようです。

AP通信の報道を読み解いてみましょう。

Guatemala’s president announced on Christmas Eve that the Central American country will move its embassy in Israel to Jerusalem, becoming the first nation to follow the lead of U.S. President Donald Trump in ordering the change.

グアテマラの大統領はクリスマス・イヴに、中央アメリカ諸国は大使館をエルサレムに移転すると発表した。ドナルド・トランプ大統領の決定に追随する初の国となる。

グアテマラは、先日の国連総会での、米国によるエルサレム首都承認を非難する決議に反対票を投じた9カ国のひとつです。

トランプ大統領は大使館移転の時期については具体的な時期を示しておらず、グアテマラのジミー・モラレス大統領も同じくいつ大使館を移転するのかについては言及していません。

現在、エルサレムに大使館を置く国はありませんが、チェコ共和国も移転を検討しているとのことです(以下の過去記事でも書きました)。

yyz095.hatenablog.com

現在、イスラエルは東西エルサレム全域を自国の首都であると主張しています。1967年に6日間戦争の結果、イスラエルは東エルサレムを占領下に置いており、東エルサレムにはユダヤ教イスラム教、そしてキリスト教にとっての聖地が存在します。世界各国は、エルサレムの帰属についてはイスラエルパレスチナの交渉により決定されるべきである、とのスタンスをとっています。

パレスチナ人による抗議活動は収まるところを知らず、現在に至るまで12人が死亡しています。

国連総会の決議案は、アメリカによるエルサレムの首都承認を「無効なものとする(null and void)」としており、128カ国が賛成、9カ国が反対、35カ国が棄権しました。

 

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今回の国連決議に関する、ウォール・ストリート・ジャーナルの社説を読んでみましょう。

エルサレムでの来年:国連は反米、反イスラエルの正体を見せた(Next Year in Jerusalem: The U.N. reveals the depth of its anti-U.S., anti-Israel politics.)

www.wsj.com

トランプ大統領エルサレムイスラエルの首都と承認する公約を達成したとき、基本的には何も変わっておらず、エルサレムはあくまでもイスラエルの首都である、との主張から社説は始まります。

Likewise for the United Nations’ vote Thursday to condemn the U.S. for the move. It changes nothing, because the U.N. doesn’t get to decide which capitals America recognizes and where it puts its embassies. But the resolution is a reminder of how deep anti-American and anti-Israel sentiment runs at Turtle Bay.

木曜日の国連における、アメリカに対する投票も同じである。国連にはアメリカがどこを首都と認め大使館を置くかについて決める権利はない。しかし決議案は、国連における反米そして反イスラエル感情の深さを詳らかにするものであった。

決議案に反対票を投じたのは、グアテマラホンジュラストーゴナウル、パラウ、ミクロネシアマーシャル諸島の7カ国とアメリカ、そしてイスラエルであり、35カ国が棄権(カナダとチェコ共和国を含む)。しかし128カ国は決議案に賛成した。その中にはイギリス、フランス、日本、ドイツが含まれ、イラン、ロシア、中国、北朝鮮もアメリカを非難した、と社説は指摘します。

The question is what comes next. Before the measure passed, Nikki Haley, the U.S. Ambassador to the U.N., delivered a speech reminiscent of Daniel Patrick Moynihan’s rebuttal in 1975 when he was the American Ambassador and the U.N. passed a resolution declaring Zionism a form of racism.

問題は、次に何が来るのかだ。決議案通過の前に、国連大使のニッキー・ヘイリーは、1975年に国連がシオニズムを人種差別のひとつの形であると宣言する決議案を通過させた時に、ダニエル・パトリック・モイナハン米国連大使(当時)が行った反論に似たスピーチを行った。

ヘイリー大使は「(この投票を)我々は記憶する」「国連に対し世界最大の国連納付金を支払うように米国が要求されたり、米国の影響力に便乗しようとした時にだ」と述べた。トランプ大統領は閣僚会合で、米国に反対した国への支援を打ち切ることで大金を節約できる、とも述べた、と社説は続けます。

These are welcome reminders to an assembly that has long been an embarrassment to its founding principles. Ms. Haley was joined in her reaction to this insult by some members of Congress. Sen. Marco Rubio (R., Fla.) also said the U.S. ought to reconsider the money the U.S. pays to keep the U.N. going.

創設時の原理原則に悖る恥ずべき行いを続けてきた国連総会への良いリマインダーである。ヘイリー国連大使には議会議員も賛同した。マルコ・ルビオ上院議員は、アメリカの国連納付金額を再考すべきであると述べている。

アメリカを裏切った同盟国に対しトランプ政権はハッキリとメンチを切るべきで、国連への参加はアメリカの国益の為に他ならない、と社説は国連への非難を続けます。

アメリカが国連を監視しなくては、国連はパレスチナとその賛同者が好き放題にする場になってしまい、アメリカやイスラエルへの非難の大合唱が起こるだろう、とします。深刻な人権侵害を繰り返す国々からの非難にも関わらず、イスラエルが国連に残留するのはそのためである、と社説は指摘します。

The best way for America to show the hollowness of this U.N. stunt is by proceeding with its plans to build an Embassy in Jerusalem—and demonstrate to the U.N. that America is one nation that stands by its friends.

アメリカが国連の空虚さを詳らかにする最大の方法は、大使館のエルサレム移転である。そしてアメリカは友好国の共にあると国連に示すことである。

 

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先週末のNHKニュース7はこの国連決議案が通過した際に、ABCニュースを引用し、「トランプ政権の決定が非難を浴びた」と報道しました。 

しかし、ABCニュースだけがアメリカの報道機関ではありません。

このWSJの社説の様に、トランプ政権の決定を支持するメディアも存在します。

どうか様々な報道に目を向けてみてください。

NHK朝日新聞、読売新聞だけを読んでいては国際情勢を読み間違えますよ。