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DEVGRUとデルタはどう違うのか:米国最強の特殊部隊を読む A Deep Look at the US' Most Elite Special Ops Units

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アメリカ軍最強の特殊部隊と言えば、DEVGRUこと米海軍特殊作戦開発群(Naval Special Warfare Development Group)と、CAGまたはデルタフォースこと第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊(1st Special Forces Operational Detachment Delta)を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

DEVGRUは2011年のオサマ・ビン=ラディン殺害作戦(ネプチューン・スピア作戦)に参加。その後、作戦に参加したDEVGRU隊員の手記が出版されたり、映画『ゼロ・ダーク・サーティ』にDEVGRUが登場したりと、脚光を浴びることになりました。

アメリカ最強の特殊戦闘部隊が「国家の敵」を倒すまで NO EASY DAY

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CAG(デルタ)は1993年のソマリアモガディシュでの戦闘に参加。この戦闘は後に『ブラックホーク・ダウン』として映画化されました。また、CAGはイラク戦争において、サダム・フセインの捕獲やアブ・ムサブ・アル=ザルカウィ*1の追跡にも参加しました。

いずれの部隊も非常にOp-Sec(Operational Security、作戦機密性)が高く、現役・退役関係なく隊員が素顔を晒すことはあまりありません。

そんな2つのエリート部隊ですが、何がどう違うのでしょうか?

『ビジネス・インサイダー』と『ソフレプ(SofRep)』の記事を元に見てまいりましょう。

www.businessinsider.com

sofrep.com

◇部隊のカルチャー

DEVGRU

DEVGRUはかつて、米海軍特殊部隊・SEALの一部隊でした。彼らは当時、SEAL Team 6と呼ばれていましたが、後にDEVGRUとして独立。DEVGRUは隊員の選抜をSEALのみから行っています。よって、DEVGRUにはSEALの経験を持った隊員だけが集うため、自然とSEALのカルチャーが養成されています。

CAG

一方、CAGは陸軍の特殊部隊の一つであり、隊員の募集・選抜は陸軍のみならず米軍全体から行っています(DEVGRUからの応募者もいたそうです)。ただ、過酷な選抜過程を乗り切れるだけの能力を有する兵士はそう多くなく、CAG隊員の多くは米陸軍の特殊部隊である、第75レンジャー連隊(75th Ranger Regiment)や陸軍特殊部隊(Green Beret)で構成されています。

◇選抜過程

DEVGRU

DEVGRUの選抜過程は、「レビュー」と「グリーン・チーム」の2つのパートに分けられます。「レビュー」では、DEVGRUに志願したSEAL隊員のプロフィールがDEVGRU隊員に公開され、どの隊員がDEVGRUにふさわしいかを決定します。

「レビュー」を通過したSEAL隊員は、6か月にわたる訓練課程のため、「グリーン・チーム」に配属されます。ここでSEAL隊員は肉体面や精神面、技術面などを精査されます。およそ半数が脱落し、合格者は晴れてDEVGRU隊員になり、脱落者は元のSEALの所属チームに戻ります(DEVGRU不合格=SEAL除隊、というわけではありません)。

CAG

CAGの選抜は1年に2度、1か月間にわたって行われます。場所はアパラチア山脈のどこかです。候補者は第75レンジャー連隊員や陸軍特殊部隊員が多いですが、州兵(National Guard)や沿岸警備隊(Coast Guard)からも参加します。

レンジャー隊員やSF隊員には実戦経験豊富な人材が多く、射撃技術を始めきわめて優秀な兵士が粒ぞろいですが、それでもCAGの選抜過程では90%が脱落します。選抜過程のトレーニングやテストをクリアするだけでなく、試験官によるレビューや面接も行われるため、ただ肉体的に優れていればクリアできる、というものではありません。

選抜過程をクリアした候補者は、続けて6か月にわたる隊員訓練コース(OTC、Operator Training Course)を受講します。このコースも当然甘いものではなく、選抜過程合格者でも合格者数は60~70%ほどです。このコースをクリアすれば、見事CAG隊員となるわけです。

◇作戦遂行能力

DEVGRU

DEVGRUの主要任務は対テロリズム、人質救出、直接行動作戦、拡散阻止などです。もともとSEALという部隊名自体、SEa(海)、Air(空)、Land(陸)から成り立っているため、特定の領域だけに特化した部隊、というわけではありません。

しかし、DEVGRUを含むSEALsは海軍の特殊部隊であるため、海上での作戦をCAGよりも得意としています。2009年のソマリアでのフィリップス船長救出作戦にDEVGRUが出動したのも、彼らの専門が海上戦闘であるためでした。

CAG

CAGの主要任務も対テロリズムは人質救出などで、DEVGRUと大きな違いはありません。ただ、SEAL隊員と異なりCAG隊員は歩兵としてのキャリアを積んでいるため、歩兵としての能力が要求される場面ではCAG隊員の方がDEVGRUの一歩先を行くようです。

◇メディアへの露出・作戦機密性

DEVGRU

DEVGRUを含むSEAL隊員は比較的メディアへの露出が多いです。上述の『ゼロ・ダーク・サーティ』ではDEVGRU隊員が描かれ、役者の訓練にも元SEAL隊員が参加しました。DEVGRU隊員による出版物も、上述のマーク・オーウェン(本名:マット・ビゾネット)による手記や、ハワード・E・ワーズディンによる書籍があります。

NO HERO アメリカ海軍特殊部隊の掟

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ビン・ラディン暗殺!  極秘特殊部隊シール・チーム・シックス あるエリート・スナイパーの告白

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DEVGRUに限らず言えば、SEALチーム3のクリス・カイルも手記を出版しており、クリント・イーストウッド監督が『アメリカン・スナイパー』として映画化しています。

アメリカン・スナイパー (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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また、2012年の映画『ネイビー・シールズ(Act of Valor)』には現役のSEAL隊員が出演し、実際に戦場で運用している兵器や装備を披露しています。

また、SEALs史上最悪の失敗と呼ばれる、レッドウィング作戦に参加したマーカス・ラトレル(チーム10)も自伝を出しており、後にマーク・ウォールバーグ主演の映画『ローン・サバイバー』にもなっています。

アフガン、たった一人の生還 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

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CAG

CAGはDEVGRUやSEALsと異なり、非常に秘匿性の高い部隊となっています。現役だけでなく元隊員がメディアに出ることはめったになく、筆者が調べた限りではCAG隊員が書いた書籍は存在しません(ただ、ジャーナリストなどが書いた書籍に匿名で証言をしている可能性はあります)。

ビジネス・インサイダーの記事においても、CAG隊員は匿名を条件としています。

 

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特殊部隊は軍隊の中でも、特に秘匿性が高い存在です。

日本の自衛隊でも、特殊作戦群は隊員の名前や階級、装備はいっさい明らかにされておらず、閲覧式にも覆面を被って出席しています。

他にも、フランス国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)の隊員も常時覆面を着用しており、彼らの素性はよく分かっていません。

彼らの能力が明らかになれば、敵対勢力は対策を取りやすくなりますし、隊員への報復も可能になります。

彼らの任務自体も、後になってから明らかにされることが多いです。

そんな特殊部隊の世界でも、特に能力が高いとされるDEVGRUとCAG。

少しでもお分かり頂けたらば幸いです。

*1:アルカイダ指導者のひとり。日本人3名の誘拐や、国際連合ホテルの爆破などイラク新政権と駐留多国籍軍に対する抵抗活動を主導していた。